十字軍・サラセン軍や、エルサレムなど、映画中に登場する用語・地名を簡単に解説。 |
1096年、異教徒から聖地エルサレムを奪還するという名目で組織された、ヨーロッパのキリスト教の軍隊。1270年頃までの間に、第一回十字軍から第七(八)回十字軍まで、数回に渡って遠征が行われた。参考:ウィキペディア「十字軍」。映画の舞台は、第二回と第三回十字軍遠征の間の、ボードワン四世とサラディンが和平を結んでいた時期。
サラセン人とはキリスト教から見たイスラム教徒の呼び名。一方、ヨーロッパからやってくる十字軍を、イスラム教徒はフランク人と呼んだ。サラセン軍を率いるサラディンは、エルサレム奪還を狙って十字軍と戦う。三日月は、イスラム教のシンボルマーク。
若くしてサラディン軍を破り、サラディンと休戦協定を結んで、全ての宗教にエルサレムを解放した賢王。ハンセン病を患い、若くして急逝した。1161年-1185年。劇場版ではカットされたが、史実では四世の死後、シビラの子供がボードワン五世として王位に就くが、間もなく病死(毒殺説もあり)して、その次にギーが王位に就く。
サラセン軍のカリスマ的指導者。ボードワン四世と休戦協定を結び、キリスト教とイスラム教の和平を維持。ハッティンの戦い以後、エルサレム奪還を目指して攻撃を開始。今もなお、偉大さとカリスマ性を備えたイスラムの英雄として名を残している。本来の呼び名はサラーフ・アッディーン(1138年-1193年)/Salah ad-Din=The Righteousness of the Faith(信仰の公正)。本名はユースフ・ブヌ・アイユーブ/Yusuf Ibn Ayyub。アイユーブ朝の創始者。
イングランド王のリチャード一世。第三回十字軍遠征に赴き、エルサレム奪還を目指してサラディンと戦う。映画では終盤にちょっとだけ登場。通称"ライオンハート"。
エルサレム王国の首都。キリスト教・イスラム教・ユダヤ教の聖地。ボードワン四世とサラディンが和平を結んでいた時代は、全ての宗教に解放されていた。
イタリアの港町。ここから船でエルサレムへ向かう。バリアンの乗った船は難破して、海岸に打ち上げられる。
ゴッドフリーの領地。ゴッドフリーの死後、バリアンが領主となって引き継ぐ。
ルノーの領地。ルノーがイスラム教徒を攻撃した事をきっかけに、サラセン軍がカラクに進軍を開始する。
ティベリアスの領地。ティベリアスはハッティンの戦い後、キプロス島に身を引く。
エルサレム王となったギーは、ルノーらを引き連れて大軍の十字軍を組織してサラセン軍に戦争をしかける。しかし、水などの準備が不十分で、待ちうけるサラセン軍に大惨敗を喫し、エルサレムの主力の十字軍は壊滅。戦った場所の名前からこの戦いはハッティンの戦いと呼ばれる。この戦いで失われた「真の十字架」(聖遺物の一つ。映画中で描かれていた金色の大きな十字架に納められている木片)の行方は今だに謎。聖遺物とはキリストや聖人の遺品で、信仰の対象となりました。
サラセン帝国の首都でもあった都市。サラディンの本拠地。現在はサラディンのお墓があるそうです。