このページでは、三枚組のブラックホークダウン・コレクターズボックスDVDの内容について紹介しています。収録されている特典映像は合計で7時間以上あり、情報満載で物凄く充実したDVDです。値段は約8000円と少し値が張りますが、ブラックホークダウン・ファンなら絶対に買って損は無いと思います。また、いくつかのシーンが追加されたブラックホークダウン エクステンデッド版も発売されており、このバージョンは細かくシーンが追加されて流れがより分かりやすくなっています。特典は無いですが、観て損はないです。ちなみに通常版DVDは、フィルモグラフィ、予告編、短いメイキングがついてます。
【3種類のDVDのまとめ】
■「ブラックホークダウン 通常版」 (1枚組。約10分の特典映像付き。)
■「ブラックホークダウン コレクターズボックス」 (3枚組。このページで内容を紹介。)
■「ブラックホークダウン エクステンデッド版」 (1枚組。約7分のシーンが追加された延長版。特典無し。)
【コレクターズボックスの概要】
■Disk-1 本編(145分)/3種類の音声解説/フィルモグラフィー/隠しコマンド
■Disk-2 メイキング「エッセンス・オブ・コンバット」(151分)/未公開シーン集/イメージデザイン集
■Disk-3 「ブラックホークダウンの真実」(91分)・「モガディシオの攻防」(60分)/プロモーション素材集など
■ミニブックレット 武器解説や作品紹介など
映画本編 (145分)
通常版よりも若干色が良くなってます。またチャプターの区切りが通常版とは少々異なります。
オーディオ・コメンタリー (3種類)
■監督リドリー・スコット&製作ジェリー・ブラッカイマー
■脚本ケン・ノーラン&原作マーク・ボウデン
■レンジャー復員兵
3つの音声解説は、それぞれ違う視点で語られていてどれも面白いです。リドリー&ジェリーは真面目なコメントが多く、作品の主題や解説が中心です。真面目な話ばかりではなく、映画にたびたび映る犬の話など笑える話もあります。ノーラン&ボウデンは、原作と脚本の違いや製作時の裏話などが中心です。ノーランのリドリーの物真似が笑えます。復員兵のコメンタリーは、実際に作戦に参加したマット・エヴァーズマン、ダニー・マクナイト、トム・マシューズ、リー・ヴァン・アーズデイルが、専門的な解説や当時の様子など話しています。オーディオコメンタリー選択画面に隠しコマンドがあります。
(Special Features → オーディオコメンタリー → マーク・ボウデン&ケン・ノーランのindexの右 → 隠しコマンド)
フィルモグラフィー
キャストやスタッフのその他の作品の紹介。キャストのフィルモグラフィー選択画面に隠しコマンドがあります。
(Special Features → フィルモグラフィー → CAST → トム・サイズモアの左 → 隠しコマンド)
ちなみに、通常版DVDにも隠しコマンドがあります。
(Special Features → フィルモグラフィー → CAST → ジョシュ・ハートネット → 中央ボタンの上 → 隠しコマンド)
メイキング「The Essence of Combat」 (151分)
■ストーリーと登場人物(23分)(スタッフによるストーリーの解説、キャスト達の役作り。)
■軍事訓練(30分)(レンジャー役のキャスト、デルタ役のキャスト、航空部隊のキャスト達の訓練風景。)
■ロケーション(30分)(モロッコでのロケや、モロッコ人エキストラについて。)
■フィルムスコア(18分)(ハンス・ジマーが音楽作成の過程について解説。)
■ビジュアルエフェクト(25分)(CG製作者が映画中のCGについて解説。)
■撮影を終えて(25分)(スタッフ、キャスト達の作品に対する想い。)
本編より長いメイキングで、非常に内容が充実しています。たくさんのスタッフやキャスト達のインタビューで構成されていて、作品に対する真剣な想いが伝わってきます。オススメな章は「軍事訓練」です。和気あいあいと髪型をレンジャーカットにするレンジャー役の役者達や、実践的な訓練を受けるデルタ役の人達、ヘリ訓練シミュレーターをゲームみたいに楽しんでるデュラント役の人など、とても楽しそうです。ヘリ墜落シーンの撮影の苦労話がある「ビジュアルエフェクト」も興味深いと思います。
未公開シーン集
■オープニング・ナレーションバージョン (エヴのナレーション説明によるオープニング。)
■兵士達の休息 (サンダーソンと会話しているフート、猫を可愛がっているユーレクなど、兵士達の生活。)
■基地内での負傷 (腕を怪我したサイズモアとそれを診るシュミッド。)
■戦場での混乱 (違う建物に突入してしまったデルタ、デルタを敵だと思って誤射してしまうレンジャー。)
■手術室 (ガリソンが野戦病院で床の血を拭くシーンのロングバージョン。)
■夜間の作戦 (夜の戦場の兵士達の会話。)
■地獄からの帰還 (パキスタンスタジアムに到着してからのシーンのロングバージョン。)
■もう一つのエンディング (エヴと負傷したブラックバーンの会話、エヴとガリソンの無言のやりとり。)
どれもカットするのがもったいないくらいの良いシーンばかりです。リドリー・スコット監督のコメンタリーもあるので、シーンの説明やカットした理由を聞くことができます。デルタ突入を詳しく見られる"混乱"や、スタジアム到着時の兵士達の表情が全部見られる"帰還"がオススメ。別バージョンのエンディングも、余韻があって良い感じのエンディングです。
イメージデザイン集
■モガディシオができるまで(15分)(アーサー・マックスがセットの作成過程を解説。)
■プロダクションデザイン集 (セットのデザイン画や作成風景の画像集。)
■ストーリーボード集(7分)(ストーリーボードと実際の映像との比較。コメンタリー付き。)
■リドリーグラム(7分)(リドリー・スコットが描いた絵コンテ。コメンタリー付き)
■ジェリーブラッカイマーのフォトアルバム(5分)(ブラッカイマーが現場で撮った写真。コメンタリー付き。)
■フォトギャラリー (主要キャストの写真や撮影風景の写真。)
■オープニングタイトルの変遷(3分) (没になったオープニングタイトル。コメンタリー付き。)
主にメイキングの写真や映像が中心です。リドリー・スコット監督の絵コンテは美大出身だけあって上手です。ストーリーボードやリドリーグラムは実際の映像と比較しながら見る事ができます。
ヒストリカルアーカイブ
■「ブラックホークダウンの真実」(92分)(米ヒストリー・チャンネル製作のドキュメンタリー番組。)
■「モガディシオの攻防」(60分)(米PBS制作フロントラインのドキュメンタリー番組。)
■ミッション・タイムライン (作戦の時間経過やマップ。)
2つのドキュメンタリー番組はどちらも実際の兵士・ソマリア人のインタビューが中心で、ソマリア民兵・ソマリア難民の映像や、あの戦闘後に民衆に引きずられた兵士の死体など、当時のニュース映像が満載の内容です。あの事件についてより詳しく知る事ができます。個人的に妙に印象に残ったのは、本物のストルッカーが映画のストルッカー役の役者さんとかなりそっくりな所です。映画のキャスト選びの際には実際の兵士に似ている感じの人を選んでいったのかもしれません。「ブラックホークダウンの真実」は、VHSでレンタルビデオにもなってます。「BHDの真実」をDVDで観れるのはコレクターズボックスだけなので、それだけでもこのDVDボックスを買う価値があります。ミッションン・タイムラインは、作戦の時間経過と地図を見る事ができます。
ヘリ強襲シーンのマルチアングル映像 (6種類)
ヘリ強襲シーンを6種類のアングルから見る事ができます。ヘリ好きの人は必見の映像です。
Q&Aフォーラム
■BAFTA(英国映画テレビ芸術アカデミー)でのQ&A (主要スタッフ&キャストへの質疑応答。)
■米映画編集者組合でのQ&A (編集のピエトロ・スカリアへの質疑応答。)
■アメリカン・シネマテークでのQ&A (リドリー・スコットとジェリー・ブラッカイマーへの質疑応答。)
インタビュー映像集です。
プロモーション素材集
■劇場予告編・TVスポット集 (US版と日本版の予告編集。通常版よりも多く収録されてます。)
■ポスター・コンセプト集 (約70枚のポスターコンセプト。)
■ミュージックビデオ (「Gortoz A Ran」 performed by ドゥネ・プリジャン&リサ・ジェラード)
映画の予告編は音楽の選曲が良いと思います。本編では使われてない曲ですが、映像にぴったり合ってます。ポスター集はたくさんの様々なポスター案があって、どれもカッコイイです。「Gortoz A Ran」は朝焼けの祈りのシーンやラストのエヴの独白シーンに流れている曲です。リサ・ジェラードが歌っている姿を見る事ができます。