2020年代のレディー・ガガ
20年代のアルバムは、「Chromatica」(クロマティカ)と「Mayhem」(メイヘム)です。「Mayhem」は2025年に発売され、ヒット曲の「Abracadabra」や「Die with a Smile」が含まれます。
2020年
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(クロマティカ)
第6作目は、ガガが思い描く架空の世界「クロマティカ」がタイトルになっています。前作は落ち着いたスタイルでしたが、今作はいつもの奇抜なファッションが復活しました。ジャケット写真は、シンボルマークの中に、鎧で武装した戦士系ガガです。内容は、前半・中盤・後半の三幕構成で、全編をノリの良いダンスポップで貫いています。各幕にコラボ曲があり、アリアナ・グランデ(Ariana Grande)、ブラックピンク(Blackpink)、エルトン・ジョン(Elton John)が登場します。ちなみに、版によってはボーナス・トラック(「Love Me Right」)が入ってます。
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- Rain on Me (レイン・オン・ミー)
- このアルバムの代表曲は、「Rain on Me」です。アリアナ・グランデとのコラボ曲で、大ヒットになりました。軽快でダンサブルです。MVは、監督がロバート・ロドリゲス(ガガは以前に彼の映画に出演)で、タイトルどおり雨が降っています。雨の中で踊るガガとアリアナが、まるで姉妹みたいです。女性コラボで言うと、「Sour Candy」も、ブラックピンク(4人組の韓国人女性グループ)とのタッグで、各人の声の個性が出ていて良いです。
- Stupid Love (スチューピッド・ラブ)
- 「Stupid Love」は、リードシングルとして発売されました。MVは、 全てiPhone11Proで撮影されたそうです。どぎついピンク色のガガを筆頭に、黒色、黄色、緑色、青色など、パンチが効いた色使いになっています。ちなみに、クロマティカは、Chromatic(色彩の、半音階の)という形容詞が語源で、「全ての色」=「全ての人々」なイメージだそうです。
- Sine from Above (サイン・フロム・アバブ)
- 「Sine from Above」は、エルトン・ジョンとのコラボ曲です。憂いを帯びたダンス曲になっていて、2人の声の力強さが効いてます。sineとは、数学の三角比で出てくるサイン(正弦)のことで、クロマティカのシンボルマークは、正弦波(音の波で言うと純音)を表しています。
1 | Chromatica I | - | - |
2 | Alice | - | - |
3 | Stupid Love | S | MV |
4 | Rain on Me | S | MV |
5 | Free Woman | S | - |
6 | Fun Tonight | - | - |
7 | Chromatica II | - | - |
8 | 911 | S | MV |
9 | Plastic Doll | - | - |
10 | Sour Candy | - | - |
11 | Enigma | - | - |
12 | Replay | - | - |
13 | Chromatica III | - | - |
14 | Sine from Above | - | - |
15 | 1000 Doves | - | - |
16 | Babylon | - | - |
2025年
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(メイヘム)
第7作目は、タイトルが「騒乱」や「大混乱」という意味です。前作はアップテンポな曲で統一感がありましたが、今作は枠にはまらない多彩さが特徴で、無秩序なカオスとも言えます。色々なジャンルが同居し、色々なアーティストの影響が感じられ、アップテンポ、ミドルテンポ、スローテンポが幕の内弁当のように詰まった内容です。ガガ曰く、自分の過去や人生の回想的な側面もあるそうです。ちなみに、版によってはボーナス・トラック(「Can't Stop the High」、「Kill for Love」、「The Dead Dance」)が入ってます。
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- Abracadabra (アブラカダブラ)
- このアルバムの代表曲は、「Abracadabra」です。ガガの原点回帰になるようなダンスミュージックで、曲も踊りもアグレッシブです。MVは、歌詞に「lady in red」(赤い服の淑女)が出てくるので、ガガも奇妙な赤衣装で登場してます。その他でノリが良い曲は、ゲサフェルスタイン(Gesaffelstein)と組んだ「Killah」や、マイケル・ジャクソン(MIchael Jackson)っぽい「Shadow of a Man」などがあります。
- Disease (ディジーズ)
- 「Disease」は、リードシングルとして発売されました。力強さが感じられるダークポップな曲調です。MVは、ガガ同士が争うような1人2役の光景が続き、分裂症的&病的な雰囲気になっています。MVで1人2役をやる構成は、「Abracadabra」でも同様です。アルバムのジャケット写真は、ガガの分裂を連想させるイメージになっています。その他でダークな曲は、怒りが滲む「Perfect Celebrity」や、ズシッとくるバラード「The Beast」などがあります。
- Die with a Smile (ダイ・ウィズ・ア・スマイル)
- 「Die with a Smile」では、ガガとブルーノ・マーズ(Bruno Mars)が共演しています。奇をてらわない正攻法の曲で、2人の高音の掛け合いが渋いです。元々は2024年に単発で発売された曲でしたが、「Mayhem」に収録されました。グラミー賞の最優秀ポップ・デュオ/グループ・パフォーマンス賞を受賞し、大ヒットになっています。その他で王道な曲は、高音が効いた「Vanish into You」や、明るさがある「How Bad Do U Want Me」などがあります。

1 | Disease | S | MV |
2 | Abracadabra | S | MV |
3 | Garden of Eden | - | - |
4 | Perfect Celebrity | - | - |
5 | Vanish into You | - | - |
6 | Killah | - | - |
7 | Zombieboy | - | - |
8 | LoveDrug | - | - |
9 | How Bad Do U Want Me | - | - |
10 | Don't Call Tonight | - | - |
11 | Shadow of a Man | - | - |
12 | The Beast | - | - |
13 | Blade of Grass | - | - |
14 | Die with a Smile | S | MV |